ゴールドコースト明暗はっきりと

ゴールドコーストは空前の不動産ブームを迎えています。

この40年弱、ゴールドコーストの不動産の動向を見てきた現実を踏まえてもこれだけ力強く不動産が相当な値上がりにも負けず売れ続けていることは、
80年代の日本人による不動産爆買いや、2010年以降の中国人の爆買いを超えて不動産屋さんは絶好調だと思います。
日本人のブームの時は法律が改正されるほどの爆買いでしたが、値段が日本の相場と比べて相当な割安感があったためとも思いますが、それすら今回のブームは
足元に及ばないのではないでしょうか。
80年代2010年代の海外勢力の購入は商業物件などもあり、大型のインフラまで購入されていた部分と今回とは少し違うのかもしれませんが、
住宅販売は相当に今回が過去最高ではないかと思います。

つまり買い手がつけば売り手は相当儲かるわけで、街中でもともとポルシェやベンツなどの高級車は多かったのですが、コロナ禍からこの街は
家族で何軒もの家を持っていたり、条件のいい土地付きの物件を持っていた地元の人は一軒手放すだけで億単位のお金があっという間に手に入るんです。
ただ一軒しか持っていない人は売って次の家はどうするの?ってことになりますので難しいかもしれませんが、このオーストラリアは
普通の所得に加え、不動産から得られる賃貸収入などがある場合、経費などの部分が所得税から引いてもらえるネガティブギアリングとうい税法が昔からあるので、
ひとりで2、3軒の土地付きの不動産を持っている人はこの街にはもともと多かったんですね。

これは現状完全に勝ち組ですね、
明の人たち。

暗はやはり旅行業界と観光客にまつわる関連産業で、レストランでも観光客を対象としていたお店、私どものように免税店として海外旅行者が対象となるお店は壊滅状態です。
ゴールドコーストはメジャーな町内がサーファーズパラダイス、サウスポート、ブロードビーチなどが元々歴史的にも象徴的なブランドにもなるほどの地域でしたが
特にサーファーズパラダイスは街の80%以上が空き店舗。このサーファーズを支えていたサウスポートは、学生さんやワーキングホリデーの人たちがほぼ壊滅的に少ないので
ここもアウト。ブロードビーチやロビーナといった元々地元の人たちのお買い物やレストランが多いところは連日すごい人混み。

民間外交で栄えたオーストラリアですが


不動産で儲けた人たちがブロードビーチでブランドバックを購入してロビーナで高級ドイツ車を購入、レストランで高級ワインを飲んで騒いで、、、
完全に明暗です。

僕は36年位サーファーズに店がありましたから、華やかなサーファーズパラダイスがさびれてしまったような現状に大変な悲しみを感じますが、
もし今が底に達しているのであれば、あとは上がっていくのみということですね。

サーファーズのマンション住まいの方などは寂しいばかりでしょうが、今しばらくの辛抱で街に活気が戻って来るでしょうね。
ただホテル街でもありますので旅行者が戻って来れば復活も早いのかもしれませんが、日本人や中国人観光客は今後は不安定要素率の高い
ハイリスクファクターとして注意深い配慮をしないと全てが共倒れになったしまうかもしれません。
料金の安さが普通のアジア系は最初はお客欲しさにホテルなども動くのでしょうが、大量販売による薄利で持っていたので団体客が相当数にならないと少量販売の薄利では
授業員のお給料も捻出できなくなり、当然サービスの低下につながるので1、2年で限界になってしまうんじゃないかと思います。
働き手も観光産業に未来が見出せなければ、離職もちろん新たな人材確保も難しい業界になるでしょうから。。

より良いサービスと対価に見合ったより良い環境を提供することがサーファーズパラダイスの生き残りの方法じゃないかと僕は感じています。
80年代僕がこの街で就職した頃は、日本人のお客様も団体が週に30から100人ぐらいで、お店の需要と供給のバランスも取れていたのでどの形態のお店でも
商売繁盛していました。
コロナ禍の前は週に10倍20倍と比べ物にならないほどの日本人のお客様数で、いくらピーク時の数十分の一に減ったと言っても80年代の中頃よりは客数が多いのに関わらず、
日本人客へのサービスは商売として成立していなかったためどんどん撤収されていました。

日本語メニューのないレストランは存在しないのではと思うほどでしたが、今は日本語メニューなんて日本食のレストランでもなかったりします。

日本人観光客の特別アレンジが受けてもらえるレストランなども激減していました。
やはり安売りで、安さが目玉では世界の潮流には外れ過ぎていたんだろうと思います。
お客様に料金が高くても納得してもらえる、そんなイメージじゃないでしょうか。



観光で栄えた街で国家の大きな成長に寄与してきた栄光は歴史として、内需でこれだけ大きく好景気感に溢れているオーストラリアは食料の受給率300%、
その他のエネルギー資源を含め資源大国で、日本の20倍以上の国土に四方を海に囲まれた国家であり人口増加をさせる余白がたくさんある国ですから、
これからも力強く成長できるのかもしれません。
政治判断も極めて政府主導で国民も従順ですから、この信頼関係が崩れない限り国家は安泰ですし、近代民主主義国家として日本にとって
最高のパートナーとしてあり続けられるのだと思います。

激変です。。

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