この国で子育てすることは、一昔前と比べると大変お金もかかるようになりましたし教育に対する考え方も北半球化してきたように思います。
子供たちのお弁当がりんご、バナナ、人参そのままから今では調理されたお弁当に代わってきています。
あくまでも子育てといってもゴールドコースト日本人家庭での目線と昭和生まれの日本人目線になるので参考程度にお読みください。
ゴールドコーストは大まかにこんな感じのポジション
ここゴールドコーストは、この半世紀くらいは観光と不動産が主な産業で、クイーンズランド州最南端に位置しており(ゴールドコーストを地図で探してみてください)、オーストラリアの国土の広さはみなさんご存知かもしれませんが日本の22倍の国土に日本の5分の1程の人口、アメリカ合衆国のアラスカ州やハワイ州などを除いたメインランドとほぼ同じ面積で人口はアメリカの約10分の1程度。
そんなオーストラリアの国土の内陸部は宝石や鉱物の宝庫ですが、ほとんどが砂漠、アウトバックと呼ばれるエリアがとてつもなく広大に広がり、人が住み着けないようなところがほとんどで、この国の主な都市はシドニーやメルボルンで、ゴールドコーストからそれぞれ1000キロ、2000キロと離れた南側に集中しています。
シドニーがニューサウスウエルズ州の州都、メルボルンがビクトリア州の州都。
オーストラリア最大の経済力、人口を抱えたニューサウスウエルズ州と隣接した海岸線がゴールドコーストになります。
このゴールドコーストはクイーンズランド州にあり、州都ブリスベンのおおよそ80キロほど南に位置しており、このポジションは最高に良いとされており、
気候も亜熱帯ではっきりとした四季がない年中温暖な地域に位置しています。
シドニーやメルボルンなど寒い南の都市のから、気候も良く子育てにも環境のいいゴールドコーストに移住する人がこの10年ぐらいで増えていたところに
このコロナ禍で拍車をかけて大移動に近いほど多くの人たちが北上してきています。
そのため南の大型都市の教育は温暖でのんびりと競争の少ないゴールドコーストの教育にも最近では大きな影響をもたらしてきているように感じます。
南の都市の人たちは東京やロンドンのように全てが競争で、通勤通学に電車などで朝から人混みの中でうまく立ち回れるように都会の感性を身につけていくのでしょうが、
ゴールドコーストは朝から自転車にサーフボード積んでサーフィンを楽しんだ後、家に帰りシャワーを浴びて朝食を済ませ、多くの場合親が車で保育園の時から高校を卒業するまで送り迎えをします。

親も私立の学校であれば保育園からおおよそ12、3年の間同じ親が毎日顔を合わせるので学校の行事などでも親同士も友達のようになっていて、それぞれの家庭の事情もよく理解しあっている場合がほとんどです。
そんなのんびりムードのゴールドコーストも今では人口が急激に増加して競争の図式が子供達の世界にも多くなってきているようです。
ちなみに僕がゴールドコーストに住み始めた1986年の人口は6万人程でしたが、2020年では軽く50万人を超えて近い未来には100万人になるそうです。
学校も人口増加で校舎の増築はもちろん、高度な教育機構に慣れているシドニーやメルボルンの人たちの需要にも合わせるようにアップグレードされています。
ただし、やはりここオーストラリアは子供達の個性を大変大切にしている文化が根付いているので、勉強ができる子も苦手な子でものびのびと学校に通っていて、
中学、高校ともで自分に合わなければ学校を変わっていくことは特別なことではないようです。
経済的にも中流層以上が通う私立の学校ですと年間の授業料だけで100万円は普通で、そのほかに多くの子供達は低学年の間習い事、学年が上がるにつれて学習塾、自分の適性を探すため親が色々なことをさせて得意なことを探していくのでこれまた年間で最低で20万円はかかるかな?子供が3人とかいる家庭が多いので、つまりその3倍は教育費にかかるわけです。
親もこれを13年間も続けていくことは大変で、ここゴールドコーストはつい最近まで住宅価格が他の都市の何分の1だったりしていましたので、
親が子供にかけるお金は捻出できたのですが、この数年住宅価格が高騰し、シドニーよりメルボルンと比べたらまだ安いので下見せずに数千キロ南から
電話一本で購入してしまう人がいるほどで、それに伴って家賃も高騰して親御さんの台所事情にも変化が生じて私立から費用のほとんどかからない
公立に編入していく子供達も多いようです。
VOL2に続く
